Dr.FUKUDA's Blog Pages
熱き思いを徒然なるままに
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2013/11/29

シンプル歯周治療セミナー

私は、23,24日の2日間、神戸商工貿易センターで行われた『シンプル歯周治療セミナー』に行ってみっちり勉強してきました。
愛犬を、ペットショップに預けての参加なので、交通手段は車しかなく、7時30分に家を出て、早くに三宮入りはしていたんですが、駐車場がわからず、同じ所をウロウロと大変な道中でした。

  

約40名の参加で若い衛生士さんが多かったです。
いつもお元気な岡本先生、竹内先生、上田さんのお姿を見るだけで、パワーを頂きました。
2日間たくさん勉強してきて、まだ頭の中は整理がついてない状態ですが、私の頭に焼き付いた事を、1つ2つ記しておきます。

私達、歯科衛生士の仕事は、病気を予防する、病気を治すことだと考えていますが、歯周病はなぜ起こるのか、『歯』があるから起きるんだ、歯周組織は、『歯』があるからもろいんだ。守らなければならないのは『歯』だけど、『歯』が最も多きいリスクになっているということを、組織、発生からも教えて頂きました。

『歯』は接合上皮で守られている、歯肉溝浸出液で守られている、こういう自然免疫というシステムがあるにもかかわらず、歯ブラシ、フロス、スケーラー、プローブで歯周治療と称して私達歯科衛生士によって、壊されていると言う事実も、組織を教えて頂き、より明確化しました。

プロービング時の出血は、歯周組織にプローブが入るのではなく、スピロヘーターが血を吸っている最中だから出血するのだということを、教えて頂きましたが、これは、これからの患者さんへの説明に頂き!!と、私の宝物が増えたと嬉しくなりました。

私の最も尊敬している衛生士さん、上田さんに実際にされているメインテナンスについて、説明していただきました。
患者さんごとに、その患者さんが磨いてほしいところから染め出したり、クリーニングするときも、難しい舌側、ポケットの深い所、分岐部のあるところを先にはじめ、その感覚をわかってもらって他は自分でやってねと言われるそうです。歯ブラシで歯や歯周組織を傷つけたり、患者さんが痛がったりしないのを選び、ジェントルケアを1番多く使われていると言うことをお聞きして、組織学、生物学に基づいた治療をされているなと、改めて感動しました。

  

この2日間で頭に入りきらないくらいの知識の再確認と、新しい情報も得ることが出来ました。竹内先生が言われた様に、プロとして情報をアップデートしていかなければならないということもよくわかりました。
もう一度持ち帰った事を、復習して歯周治療のゴール、出血のない歯肉をめざして頑張っていきたいと思います。

2日間、ありがとうございました。

                           (芦田就栄 記)

2013/11/12

大阪口腔インプラント研究会 第112回研究例会

10日、日曜日は大阪グランキューブで大阪口腔インプラント研究会、第112回研究例会があり、参加してきました。今回は会長就任記念講演と題して、坂本先生が、「インプラント部への骨造成を検証する」という題で講演されました。人工骨や、異種骨、また、代用骨など、さまざまな手法で、骨を造成することが必要になってきているとのことでした。また後半は認定医に出された症例の報告がありました。

骨造成とはインプラント埋入時に骨が少ないときに造成する方法です。造成した骨は将来どうなるのでしょうか? 知るところで考察してみました。自分の骨をどこかから採ってきていれたとします。これはある程度(半分くらい)は吸収し、ある程度は残るそうです。骨のプロファイル(形態)は遺伝で決定されているそうです。自身の骨の形は年齢とともに当然老化(吸収?)していきます。その形態になるということです。遺伝で決定された範囲以下であれば、よいということでしょう。遺伝で決定された以上の骨を持ってきてもいずれかは吸収するということです。次に、他家移植(他人の骨)の場合ですが、これは脱灰凍結乾燥骨といい、主にアメリカで用いられています。結果は自分の骨と同じ結果のようです。人工代用骨、アパタイトなどもあります。さて、自分でないものは動物のものだろうが、人工的に作られたものであろうが、異物です。異物が体内に入ると、免疫応答が発現した、異物を食べて排除しようとします。当然異物から自分を守るためです。しかし、この異物たちは食べることができないのです。そして、異物の間には血管が造成し新製骨ができあがるのです。そしてそこに居続けるというわけです。最近の論文ではこの異物、10年という単位で吸収していくものもある、といわれてきています。結果、骨のないとことに骨を造成するのは可能ということになります。

次に骨が必要かどうかという議論になります。以前、リンデ教授はインプラントは骨のあるところに埋入するのがいい、骨は探せばどこかにあるから、といわれていました。リンデ教授の言葉道理、結構骨は探せばあるものです。

またインプラントはすべて骨の中にないといけないのでしょうか? リンデ教授の生物学から考えるとノーです。我々歯科医師は、インプラントはすべて骨の中にないといけない、という観念があるのです。インプラントは骨とオッセオインテグレーションをしますが、軟組織とも結合することが示されています。もっと重要になることは、骨の量うんぬんよりも、ちゃんとメンテナンスを行うことです。つまり、生涯にわたり、インプラントを使うには、感染させないことが一番重要です。逆にいいかえれば、骨造成をしたとしても、メンテナンスが不十分だと、そのインプラントはトラブルになる可能性が大きく、骨造成なく一部インプラントが露出したとしても、メンテナンスをきちっと行えば、末永くインプラントを使用することができます。さて、これは天然歯にもいえることです。歯根はすべて骨の中にないといけないというわけではありません。歯根をささえている骨の裂開や開窓などもみられ、その部位は天然歯と軟組織が結合しているのです。

生物学っておもしろいですね。

2013/11/11

2013/11/11

2013リンデ教授東京講演 パート6

リンデ教授と岡本浩先生の40周年記念パーティーで配布された冊子より抜粋です。

歯科医師にとって最も大切なこと、それは疾患予防

今日の歯科医療において最も大切なことは、昨日も、明日も、それは歯科予防という一言に尽きます

日本の若い歯科医師の皆様へ

歯科医療は多大な熱意と技術および優れた診断による臨床を実践する限りにおいては素晴らしい専門分野です。皆さんがこの努力に最善を尽くすことを願っています

リンデ教授が発刊された本です。2冊組なのですが、そのハードケースにサインを頂きました。写真上の方にサインペンで「Lindhe」って書いてあるでしょ。家宝ですね。この本英語版しか発売されていません。  フィン

2013/11/09

2013リンデ教授東京講演 パート5

さて、講演も最終日、本日はリンデ教授から、インプラント周囲炎の病因と発症、という内容でした。ここのパートはいくつか読んでいた論文もありましたが、話のスピードが速くて理解が不十分のところもありますので、読み返しが必要です。次にラング先生のインプラント周囲炎の審査と診断、CISTの考え方を提示されましたが、基準が少し変わったように感じました。また、治療においてはシステム化するのは重要なことだと思いました。昼食後、ラング先生の、天然歯とインプラントによる修復の長期予後について、でした。インプラントの予後は決して天然歯に勝るものではありません。天然歯でもきちんとしたメンテナンスをすれば、長持ちするのです。最後はリンデ教授の、即時埋入:その真実と虚偽、についてでした。昔では事実であったことを、多くの研究、動物実験、臨床において、その虚偽を見つけ出し、真実はこうなんです、という論法は皆、納得できるところであり、その内容の濃さに驚くばかりでした。

同時通訳でとても速く、ノートもままならず、理解できていないところも多くありましたが、ノートの整理や文献の検証で知識を深めていきたいと思っています。 つづく

2013/11/08

2013リンデ教授東京講演 パート4

講演終了後、7時半から「東京アメリカンクラブ、マンハッタン」で40周年記念および、叙勲祝賀パーティーが開催されました。

リンデ教授と岡本先生は1973年に出会いがありました。この2人の長きにわたる密な親交のおかげで、世界の最新情報を知る機会を得ることができたのです。

パーティーは立食形式でしたが、こちらでもワインをたらふく頂きました

  

2時間強のパーティーも終了し、新橋に場所を移し、「のぶちゃん」で焼酎飲んでホテルに帰ったとさ。  つづく

2013/11/07

2013リンデ教授東京講演 パート3

2日間、リンデ教授とラング教授、2大巨頭による特別講演が行われます。会場はベルサール汐留で、600人くらい収容の会場はほぼ満席でした。

1日目の報告です。最初はリンデ教授の「臨床歯周治療、その50年間を振り返って」という内容です。

歯周病の疫学から始まり、病態、細菌学、診断、治療方法、生物学、再生療法、インプラントと、数多くの文献を検討するものでした。

次にラング教授。歯周治療の成功とは、と題して、重症度合いを4つのカテゴリに分類され、どのようなことをするべきか提示されました。

昼休憩後、リンデ教授の講演でした。抜歯後の歯槽骨の変化、抜歯後歯槽骨はどのように変化していくのか、1本の抜歯をおこなった時、複数本の歯を失った時、無歯顎の状態はどのなのか、形態の変化や骨の質についての話しでした。レントゲン的に、組織学的に、そして細胞レベルで、いろいろな切り口でとても勉強になりました。

最後のセッションはラング先生、オッセオインテグレーションの新しい見解という内容でした。動物実験や研究論文、組織の話しなど、多くの情報がありました。とても早いスピードでしたので、内容を理解するのが大変でした。

  

夜はリンデ教授と岡本先生の40周年記念&叙勲祝賀パーティーがありましたので、参加してきました。つづく

2013/11/06

2013リンデ教授東京講演 パート2

本日はおいしいブログです。土曜日のリンデ教授の講演の後、AFDリンデファミリーディナーが開催されたので、参加してきました。30人限定で、イタリア海外研修の常連さんが対象となっていました。

  

銀座、ブルガリ、高級レストランですね〜

  

スパークリング白ワインから始まります。「スカンピーのソテー人参のグラッサートオレンジ」おいしゅうございます。このエビとソースが最高。「ポルチーニのリゾットパルミジャーノチーズ」しんの残ったお米、アルデンテでした。

  

白ワインをグビグビ、そして赤ワインまでも。「旬の魚カリフラワー大麦のフリットひよ豆のブロード」あっさりとした白身魚非常にマイウーです。「牛肉のグリルリンゴのピュレタマネギ赤ワインのソース」お肉も柔らかく、リンゴの酸味がマッチングしています。普段お肉はあまり食べないのですが、これ美味しかったです。

  

「ティラミスマスカルポーネのジェラート」左半分はカカオの、右半分はピスタチオの味だったんですが、ちょっと飲み過ぎたのかも知れないです(笑)久々美味しいものをいただきました。食後は全員で記念撮影、どさくさに紛れて、リンデ教授と2ショットとれました。                         つづく

2013/11/05

2013リンデ教授東京講演 パート1

11月2日、3日、4日、リンデ教授が来日され、東京で講演会がありましたので参加してきました。

2日、土曜日は診療を少し早めに終わらせて、3時から始まる講演会のため東京に向かいました。ここでとんでもないアクシデントです。池田を先頭に10キロの事故渋滞です。1時のフライトで、12時過ぎに到着する予定でしたが、この渋滞を抜けるのに、1時間かかってしまい、伊丹空港到着が1時過ぎになってしまいました。しかも、3連休のはじまりで、2時、3時、4時のフライト全てが満席状態なのです。アセアセ。キャンセル待ちをかけて、まあなんとか2時に搭乗することができました。3時から始まるのに、羽田到着が3時を回っていました。タクシーで会場へ、東京も渋滞してい ました、が、なんとか4時過ぎには到着することができました。2時間の講演、とても刺激的なものでした。イタリア研修ででてきた論文もあり、さらに知識を深めることができました。講演の後は、リンデ先生の教科書にサインを頂きました。そして、ホテルにチェックイン、今日はリンデファミリーディナーが開催されます。   時間がないので、つづく。